初めて台湾に行かれる方は、どのような現地通貨(お金)が使用されているか気になるはず。
この記事では、初めに知っておきたい台湾のお金の種類について解説を行っていきます。
紙幣や硬貨の種類をはじめとして、お金に使用される単位から数え方まで解説。
さらに台湾と日本のお金の価値がぱっと見でわかる換算表や気になる紙幣の長さを掲載しています。
台湾は日本と同じようにキャッシュレス決済に力を入れていますが、まだまだ現金払いが主流です。
まずは台湾のお金の基本をしっかりと押さえておきましょう。
そもそも台湾の通貨の呼び方・通称はなに?
日本の現貨は日本円と呼ばれます。
それでは、台湾の現地通貨の呼び方はなんなのかと疑問になるはずです。
台湾の通貨はニュー台湾ドル
正式な台湾の通貨の呼び方は、「ニュー台湾ドル」としています。しかし、他にも通称が存在しています。
- 新台湾ドル
- 台湾元
- 台湾ドル
これらは全部同じ台湾の通貨を表しています。
ドルや元が他の国の通貨でも使用されてる言葉であり、紛らわしいので注意しましょう。
現地では台幣と呼ぶ
一方で、現地の人に「ニュー台湾ドル」と言っても伝わることは稀です。
台湾の通貨のことを中国語で「台幣」と呼びます。カタカナで読み方を説明すると「タイビー」になります。
「台幣」は現地の日常会話で出てくることは少ないです。しかし、クレジットカード決済の台湾通貨の選択肢として「台幣」と表記されることがあります。
現金払いが主流と言われる台湾でも、クレジットカードが使用できる場面は多いので、覚えておきましょう。
中国の人民元とは異なる
通貨の単位は元が使用されますが、中国の通貨である人民元とは異なります。
人民元の通貨単位も同じ元であるので、勘違いしやすいです。
台湾で使用される通貨は、中国の人民元とは全く別物で使用することはできませんので注意しましょう。
台湾の通貨(お金)で使用される単位
台湾の通貨(お金)の呼び方を知ったなら、次に知っておくべきことは通貨の単位です。それと合わせて単位の読み方も知っておく必要があります。
なぜなら、通貨の呼び方と同じように台湾の通貨で使用される単位は複数のものがあるからです。
また口語での読み方を知っておかないと、台湾で買い物するときに話されていることがお金のことだとわからなくなってしまうでしょう。
いきなり知らない単語を話されて、一瞬固まってしまうことは身に覚えがあるはず。
そんなことにならないように、まずは台湾の通貨(お金)の単位とその読み方を覚えましょう。
台湾の通貨単位は圓(元)
台湾の通貨単位は正式には圓としていますが、日常生活の中では同じ読み方の元を使用することが一般的です。
日本の円と同じようにそれより小さい通貨単位もありますが、日常生活で目にすることはありません。
そのため、単位として元を使用するということを覚えておきましょう。
通貨単位の表記方法には「$」「NT$」も使用される
台湾の通貨の通称が複数あるように、単位も複数の表記が使用されます。
「元」以外に、「$」「NT$」がよく使用されます。
台湾の日常生活でよく目にする単位が「元」および「$」であり、インターネット上でよく目にする単位が「NT$」になります。
他にも通貨コードである「TWD」が通貨単位として使用されるケースもあるので覚えておきましょう。
一方で、台湾の飲食店のメニューには単位が記載されていないこともよくあります。
これは特にぼったくろうとかそう言った意図はありません。メニューに単位が記載されていない場合は、一般的に使用されている「元」と考えましょう。
口語での単位は「塊」が主流
台湾での通貨単位としては「元」が一般的であり、その他にも様々なものが使われることを話しました。
それがまた口語では変わってきます。一般的に使用されるのは「块」です。読み方は「クァイ」といった感じです。
そのため単位付きで話されると、買い物や飲食店では「〇〇块」と言われるケースが一般的になります。
話し言葉では、「块」の他に「元」が使用されます。しかし、台湾で1年以上生活していますが、聞いたのは1度か2度くらい。
実は台湾で一番よく話されるケースは、単位を言わないケースです。つまり、お会計の時は数字のみ伝えら得ることが多いということ。
単位の読み方・発音
台湾では中国語が話されています。中国語でも台湾訛りのある中国語です。
そして、台湾の中国語の表記法には、注音が使用されますが、これは見てすぐ発音を理解するのは難しいでしょう。
そのため、ここでは単位の読み方・発音を中国語で一般的に使用されるピンイン表記とカタカナで解説します。
単位 | ピンイン | カタカナ |
---|---|---|
圓(元) | yuán | ユェン |
块 | kuài | クァィ |
中国語の発音には四声と呼ばれる、音の高低があるのでカタカナのまま発音してもうまく伝わらないことがあります。
中国語に馴染みがない方は、無理に言葉で言おうとしないで英語もしくはメモを見せるほうがおすすめです。
台湾の通貨(お金)の種類
台湾でも日本と同じように、お金には紙幣(お札)と硬貨(コイン)の2種類があります。
ここでは写真でそれらのデザインをご紹介します。見た目を知っておけば、偽札をつかまされる危険性を少なくできるでしょう。
紙幣(お札)
台湾で流通している紙幣には、次の5種類があります。この中で2,000元紙幣と200元紙幣は流通量が少なく、お店によっては使用が拒否される場合があります。
また1,000元紙幣には偽札が多いため、お店で手渡すと必ずと言っていいほどチェックされます。特に気にしないようにしましょう。
- 2,000元
- 1,000元
- 500元
- 200元
- 100元
2,000元紙幣
2,000元紙幣の表面に描かれているのは、FORMOSAT-1と呼ばれる台湾初の科学衛星。1999年1月16日に打ち上げられ、2004年6月16日に役目を終えています。
2,000元紙幣の裏面に描かれているのは、タイワンマスと呼ばれるサケの仲間。過去には数百匹まで生息数を減らし、台湾の絶滅危惧種に指定されています。
その背後に描かれているのは台中から花蓮にかけてそびえ立つ南湖大山という山です。標高は3,742メートルあり、台湾で8番目に高い山とされています。
1,000元紙幣
500元紙幣
200元紙幣
100元紙幣
硬貨(コイン)
台湾で流通している硬貨には、次の5種類があります。
- 50元
- 20元
- 10元
- 5元
- 1元
50元硬貨
20元硬貨
10元硬貨
5元硬貨
1元硬貨
台湾のお金の数え方
お金の数えるために必要な数字の数え方を解説します。数え方は、ピンイン表記とカタカナで記載しています。
単位の読み方・発音のところでも話しましたが、台湾で話されるのは中国語です。
中国語はピンイン表記がローマ字表記と似ていて、初心者の方でも読みやすいです。
数字 | 漢字 | ピンイン | カタカナ |
---|---|---|---|
0 | 零 | líng | リン |
1 | 一 | yī | イー |
2 | 二/兩 | èr/liǎng | アー/リァン |
3 | 三 | sān | サン |
4 | 四 | sì | スー |
5 | 五 | wǔ | ウー |
6 | 六 | liù | リォウ |
7 | 七 | qī | チー |
8 | 八 | bā | バー |
9 | 九 | jiǔ | ジォウ |
10 | 十 | shí | シー |
100 | 百 | bǎi | バイ |
1,000 | 千 | qiān | チェン |
10,000 | 万 | wàn | ワン |
数字+単位が基本
台湾のお金の数え方も日本と同じように数字と単位を組み合わせます。
例えば、19であれば「十九」。264であれば「兩百六十四」と言った感じです。
とここで疑問に思うでしょう。264であれば「二百六十四」じゃないのと。
中国語には日本とはまた違った数え方のルールが存在します。その点について、解説を行います。
お金の数え方の注意点
中国語のお金、もとい数字の数え方には少し独特なルールが存在します。主なものは次の2つです。
- 「2」の呼び方が2つある
- 単位を省略するケースがある
それぞれについて解説を行います。
「2」の呼び方が2つある
中国語で数字の2を表す漢字は、「二」「兩」の2つがあります。
そして、中国語を知らない方には「兩」が出てくるケースがやっかいなポイントとなります。
- 単位の数字が2の時
- 単位が百と千の時
基本的には、上記の時に「兩」を用います。上記に当てはまらない「22」は、そのまま「二十二」となります。
少しややこしいですが、2百元単位の買い物や食事をすることは結構多いかと思いますので、覚えておきましょう。
単位を省略するケースがある
「750」は漢字で書くと「七百五十」です。
しかし、口語で話す場合は「七百五」と最後の単位が省略されます。日本人の感覚からしたら、それは「705」だと思うでしょう。
中国語で「705」を話す場合は「七百零五」と0をはっきりと言います。
これは中国語のルールですので、そういったものと覚えるしかありません。
お金の数え方の発音の参考動画
言葉だけでは、発音はよくわからないはず。そのために参考になる動画を掲載しておきます。
掲載する動画は、中国語教材を出しているカエルライフのもの。3つの動画を見れば、基本的なお金の数え方はマスターできるでしょう。
両替するといくらになる?台湾ドルと日本円の換算表
ここでは参考に台湾ドルと日本円の換算表を掲載します。レートは3.7および0.27を使用しています。
台湾の貨幣を日本円に換算
台湾の貨幣 | 日本円に換算 |
---|---|
1元 | 3.7円 |
5元 | 18.5円 |
10元 | 37円 |
20元 | 74円 |
50元 | 185円 |
100元 | 370円 |
200元 | 740円 |
500元 | 1,850円 |
1,000元 | 3,700円 |
2,000元 | 7,400円 |
日本の貨幣を台湾ドルに換算
日本の貨幣 | 台湾ドルに換算 |
---|---|
1円 | 0.27元 |
5円 | 1.35元 |
10円 | 2.7元 |
50円 | 13.5元 |
100円 | 27元 |
500円 | 135元 |
1,000円 | 270元 |
2,000円 | 540元 |
5,000円 | 1,350元 |
10,000円 | 2,700元 |
さっと通貨換算できるスマホアプリ
通貨レートは刻々と変わるもので、いちいち検索するのは手間がかかるでしょう。
そこでスマホにアプリを入れて、さっと換算したいという方もいるはず。
ここでは、手軽に台湾ドルと日本円の通貨換算ができる無料アプリをご紹介します。
当サイトでおすすめするアプリは「Currency」です。
iOSとAndroidともにアプリで提供されており高い評価を得ています。
台湾の通貨に関してよくある質問&疑問
ここでは台湾の通貨に関して、よくある質問や疑問点をまとめて掲載しています。
台湾の紙幣の長さや硬貨の重さは?
財布に入れる際に気になるのが紙幣や硬貨の大きさや重さです。
紙幣の長さ
紙幣の長さは、数値が大きくなるごとに幅が5mmずつ長くなっていきます。高さは固定です。
紙幣の種類 | 幅 | 高さ |
---|---|---|
2,000元紙幣 | 165mm | 70mm |
1,000元紙幣 | 160mm | 70mm |
500元紙幣 | 155mm | 70mm |
200元紙幣 | 150mm | 70mm |
100元紙幣 | 145mm | 70mm |
硬貨の直径と重さ
1元硬貨でも比較的重いので、細かいお金はあまり財布に残さないようにしたほうがいいでしょう。
硬貨の種類 | 直径 | 重さ |
---|---|---|
50元硬貨 | 28mm | 10g |
20元硬貨 | 26.85mm | 8.5g |
10元硬貨 | 26mm | 7.5g |
5元硬貨 | 22mm | 4.4g |
1元硬貨 | 20mm | 3.8g |
紙幣や硬貨に描かれている人物は誰?デザイン元まとめ
貨幣 | 表 | 裏 |
---|---|---|
2,000元紙幣 | 福爾摩沙衛星一號 | タイワンマス/南湖大山 |
1,000元紙幣 | 小学校教育 | ミカドキジ/玉山 |
500元紙幣 | 南王國小少棒隊 | 台灣梅花鹿/大霸尖山 |
200元紙幣 | 蒋介石 | 總統府 |
100元紙幣 | 孫文 | 中山楼 |
50元硬貨 | 孫文 | – |
20元硬貨 | 莫那·魯道 | 拼板舟 |
10元硬貨(新) | 孫中山 | – |
10元硬貨(旧) | 蔣中正 | – |
5元硬貨 | 蔣中正 | – |
1元硬貨 | 蔣中正 | – |